アリアド社買収 武田薬品

こんにちは今日の調子はいかがですか?
今日は アリアド社買収 武田薬品 の記事とその内容についてお話ししたいと思います。


武田薬品工業のクリストフ・ウェバー社長は10日の電話会見で、米アリアド・ファーマシューティカルズ社の買収について「グローバルの市場獲得を目指すもの」と述べ、世界規模のオンコロジー領域での発売に意欲を示した。

ウェバー社長は、これまで約1年半で数多くの提携などを行ってきたことに触れ、「今回の買収も外部とのパートナーシップ強化の一環。オンコロジー領域の研究基盤のさらなる強化だけでなく、固形がん、非小細胞肺がんへの拡大を目指すもの」と強調した。買収によって武田薬品の開発パイプラインに加わる非小細胞肺がんに対するALK阻害薬ブリガチニブ(Brigatinib、一般名)は「今回のキーになる」とした。臨床試験で無増悪生存期間(PFS)が延長したことや、非臨床データで他のALK阻害薬と大きく異なるALK変異を示していることなどから「潜在的にベスト・イン・クラスとなる可能性がある」と述べた。同剤は今年4月に米国で承認が見込まれているほか、今年早期に欧州で申請予定。

一方、グローバルで発売済みの白血病治療薬「アイクルシグ(Iclusig)」(一般名=ポナチニブ、Ponatinib)については「次の承認が取得できるまではニッチな製品となるが、今後はグローバルで販売したい」と述べた。

アリアド社のオンコロジー領域の営業体制などにも触れ、「われわれの固形がん領域の営業体制は限定的だが、真のオンコロジー領域のリーディングカンパニーを目指している。その意味でも、今回の買収は(アリアド社の)能力をもたらしてくれると思う」と述べた。
買収費用に関しては「研究開発予算に吸収することが可能であり、新たな予算は必要ない」とし、将来的な研究開発費も「買収によって全体の研究開発費を上げることにはならない。数年は横ばいとなる」との見解を示した。

2017年1月10日 日刊薬業から


大手国内製薬企業の現状は、いまだ変わることなく外資製薬企業の買収は続けられますね。

<米アリアド・ファーマシューティカルズ社の「ポナチニブ」>
この「ポナニチブ」は、大塚製薬が手に入れたと思っていましたが、間違いでした。

CML治療薬としてBCR-ABLチロシンキナーゼ阻害薬の「グリベック」(イマチニブ、ノバルティス社)がアメリカで2001年5月に、日本国内でも2001年12月に登場し、CMLの治療効果が飛躍的に高まりました。その後、第2世代のキナーゼ阻害薬に分類される「スプリセル」(ダサチニブ、BMS社)、「タシグナ」(ニロチニブ、ノバルティス社)が登場しましした。しかし、「ダサチニブ」「ニロチニブ」は多くのイマチニブ耐性の原因のBCR-ABL変異症例に対しても有効であるが、T315I変異に対しては無効であるようです。T315I変異の発現は20%程度と頻度が高く、臨床上問題となっていたようです。

そこに登場した薬剤が「ポナチニブ」です。「ポナチニブ」のT315I変異ABLへの50%阻害濃度はIC50=2.0nmol/mLと高くなっております。ポナチニブは変異ABLに結合できるようコンピューターで設計された化合物なのです。イソロイシン変異ABLの結合部位は天然型よりも狭い空間しかない。「ニロチニブ」や「ダサチニブ」の構造ではイソロイシンが邪魔をするため結合できないようです。一方、側鎖を炭素-炭素3重結合という直線的な構造に設計された「ポナチニブ」は、狭い空間に入り込めるためキナーゼとの結合を可能にしていることが高い親和性を持たせているのです。FDAは2012年12月、チロシンキナーゼ阻害薬耐性 不寛容のCMLとチロシンキナーゼ阻害薬治療耐性 不寛容のPh+急性リンパ性白血病の適応で承認しました。

しかし、フェーズIIであるPACE試験において、重篤動脈血栓症(心血管・脳血管・末梢血管イベント)発現率が予想よりも高かったためにアリアド社は、試験の一部とフェーズIIIのEPIC試験の中止を決定しました。2013年10月には米国での販促/流通を一時停止すると発表したのです。一方で当局の対応は早く、11月に欧州諮問委員会は欧州販売継続を推奨し、12月にはFDAも、「ポナチニブ」の添付文書改訂とリスク抑制対策を承認したことで販売再開が可能なったのです。欧米の当局の対応を見ても、「ポナチニブ」の有用性の高さが伺えることでしょう。


<米アリアド・ファーマシューティカルズ社の「ブリガチニブ」>
臨床試験中のALK(未分化リンパ腫リン酸化酵素)融合遺伝子阻害薬である「ブリガチニブ」は、既存のALK融合遺伝子阻害薬「ザーコリ」「アレセンサ」が無効となる突然変異が癌細胞のALK融合遺伝子に生じた非小細胞肺癌に対しても有効と言われております。
「ブリガチニブ」は、第2世代のALK融合遺伝子阻害薬で、EGFR(上皮成長因子受容体)チミジンキナーゼ阻害作用もある薬剤であります。
「ブリガチニブ」は、ALK融合遺伝子のL1196M変異(1196番目のアミノ酸のロイシンがメチオニンに変換する突然変異)と、EGFR遺伝子のT790M変異(790番目のアミノ酸のトレオニンがメチオニンに変換する突然変異)がある非小細胞肺癌に対して有効な薬剤です。
「ブリガチニブ」は、「ザーコリ」が無効な非小細胞肺癌やその脳転移に対しても有用なのです。


また、次回のトピックスを楽しみにしていてください。

作成 千川

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