中外製薬 IL-6阻害薬アクテムラ 大型血管炎の効能追加を申請

こんにちは今日の調子はいかがですか。
今日は 中外製薬 IL-6阻害薬アクテムラ 大型血管炎の効能追加を申請 の記事と、血管炎症候群 についてお話ししたいと思います。
 

中外製薬はこのほど、ヒト化ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体アクテムラ(一般名:トシリズマブ)について、指定難病の「大型血管炎」の効能追加を申請したと発表した。申請日は11月30日。同剤は大型血管炎に対し、2014年6月に、厚労省から希少疾病用医薬品としての指定を受けている。
大型血管炎は血管の炎症により動脈狭窄、動脈瘤などが発現する。病変部位によっては脳梗塞、弁閉鎖不全症、腎機能低下などの重篤な臓器障害をきたすことが知られている。第一選択薬のステロイド剤の長期投与により重篤な副作用や、ステロイド剤の漸減過程で再発がみられることから、新たな治療選択肢が望まれていた。国内患者数は推定7000人とされる。
大型血管炎は高安動脈炎と巨細胞性動脈炎の2つの亜型からなり、ともに国の難病に指定されている。今回の承認申請は、高安動脈炎を対象とした国内フェーズ3試験と、スイス・ロシュ主導で実施された巨細胞性動脈炎を対象とした海外フェーズ3試験に基づく。

2016年12月16日 ミクスOnline から


11月18日のトピックスで、“「アクテムラ」のP3試験で主要評価項目達成 巨細胞性動脈炎の適応拡大で” というミクスの記事を紹介させていただきました。その時には、日本発の抗体医薬品としての「アクテムラ」がどのように生まれたかについてのお話をさせていただき、新たに適応拡大を予定している疾患である「巨細胞性動脈炎」については言及しませんでした。しかし、今回また“「大型血管炎」に効能追加申請”という記事が出てくるに及んで、この「血管炎」あるいは「血管炎症候群」という疾患について一度勉強しておきたいと思い、今回はこの「血管炎」について記事の説明を補足する形でさらに詳しく見ていきたいと思います。


【血管炎症候群】
血管炎症候群とは、全身のさまざまな血管に炎症が起こり、血管の流れに不具合が起こる病気をまとめて呼ぶものです。大・中・小血管の病変分布から大型血管炎、中型血管炎、小型血管炎の3つに主分類されています。
主に大動脈に炎症を起こす大型血管炎に高安動脈炎と巨細胞動脈炎(側頭動脈炎)、主に中動脈に炎症を起こす中型血管炎に結節性多発動脈炎、主に小動脈に炎症を起こす小型血管炎に顕微鏡的多発血管炎・多発血管炎性肉芽腫症(ウェゲナー肉芽腫症)・好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(チャーグ・ストラウス症候群)、その他主に毛細血管、細静脈に炎症を起こすものにヘノッホ・シェーンライン紫斑病、過敏性血管炎などがあります。
いずれも免疫の不具合が関わって起こると考えられていますが、はっきりとした原因は分かっていません。


症状
血管炎症候群に共通して起こりやすい症状として発熱、全身倦怠感、体重減少などの全身症状があげられます。
各病気により炎症やそれによる不具合を来たす血管の大きさや部位が異なり、それに応じて各病気に特徴的な症状が出現します。
高安動脈炎では左右上下の血圧差が出現したり、巨細胞性動脈炎では側頭部の頭痛や視力障害が起こったりします。
より細い血管の不具合では皮膚や内臓の症状が出現し、紫斑、皮疹、神経障害、間質性肺炎、糸球体腎炎等を起こしたりします。


診断
それぞれの病気により診断方法は異なります。
症状、診察所見、検査所見を組み合わせて総合的に診断しますが、一般的に大血管に炎症を起こすものでは画像診断(CT/MRI/血管造影/FDG-PET等)、小血管に炎症を起こすものでは組織検査(皮膚生検、腎生検、神経生検等)が重要となることが多いです。


治療
成人で発症する血管炎は自然と良くなることはまれであり、場合によっては命に関わることもあるため、多くの場合、免疫/炎症を抑える治療が必要となります。
治療の中心となるのは副腎皮質ステロイドです。まずはしっかりと免疫/炎症を抑え、再発を防ぐためにも多めの量のステロイドで治療を始め、徐々に減らして行きます。
アレルギー・膠原病内科では、副腎皮質ステロイドの量が出来るだけ少なく済むように積極的にステロイド以外の免疫抑制剤を併用しています。
また副作用の感染症についても配慮し、特にニューモシスチス肺炎や結核については積極的に内服による予防を行っています。
小血管の炎症については血管の詰まりを解消あるいは予防するため血液の固まりを予防する治療を併用することもあります。


今回「アクテムラ」が適応追加新申請したのは「大型血管炎(高安動脈炎と巨細胞動脈炎)」です。個人的には、インターロイキン6阻害療法が関節リウマチだけでなく様々な自己免疫疾患に有効であることが立証され、多くの患者さんの助けとなれば良いと願っております。


また、明日のトピックスを楽しみにしていてください。


作成 藤川

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