ミカトリオ、「8週間以上」で事務連絡 厚労省

こんにちは今日の調子はいかがですか?
今日は ミカトリオ、「8週間以上」で事務連絡 厚労省 の記事とその内容についてお話ししたいと思います。


厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課は25日付で、日本ベーリンガーインゲルハイムの3成分配合降圧薬「ミカトリオ配合錠」を処方する前に、同一成分を同一用法・用量で併用する期間を「8週間以上」と明記した適正使用指針を策定し、都道府県宛てに事務連絡した。厚労省が日本循環器学会と日本高血圧学会に適正使用ガイドラインの策定を依頼したもので、医療機関や薬局に周知する。
ミカトリオは、ARBテルミサルタン80mg、Ca拮抗薬アムロジピン5mg、利尿剤ヒドロクロロチアジド12.5mgの配合剤。降圧効果は高い半面、血圧が下がりすぎる恐れがあることや、配合剤であるため用量が固定されており投薬調整が難しいこと、副作用の原因成分を特定するのが難しいといった懸念が出されていた。
ミカトリオの添付文書の効能・効果欄には「過度な血圧低下の恐れ等があり、本剤を高血圧治療の第1選択薬としないこと」といった記載がある。また使用上の注意にも、同一の用法・用量で「一定期間」継続して併用投与し、安定して血圧をコントロールできている場合にミカトリオへの切り替えを検討するといった文言が載っている。


2016年11月28日 日刊薬業 から


ミカトリオ配合錠は、テルミサルタン、アムロジピンベシル酸塩及びヒドロクロロチアジドという作用機序の異なる3種類の有効成分を含有している日本初の降圧薬です。


<ARB:テルミサルタン(ミカルディス)?>
テルミサルタン(ミカルディス)は、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬すなわちARB製剤のことを言います。
テルミサルタンは、アンジオテンシンⅡタイプ 1:AT1受容体に選択的に結合し、アンジオテンシンⅡの生成経路に影響を与えることなく AT1 受容体を介した血管収縮及びナトリウム貯留ホルモンであるアルドステロンの遊離を抑制し、降圧作用を発現する薬剤です。
高血圧症患者に対してテルミサルタンの降圧効果は、 24 時間以上持続することが国内外の臨床試験から確認されています。


<カルシウム拮抗薬:アムロジピンベシル酸塩(ノルバスク、アムロジン)?>
アムロジピンベシル酸塩(ノルバスク、アムロジン)は、作用時間の持続を目的として開発されたジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬です。ジヒドロピリジン受容体と高い親和性を示します。
高血圧症患者に対してアムロジピンベシル酸塩の降圧効果は、発現が緩やかかつ持続的であり、24 時間にわたり降圧効果を示すことが明らかにされています。


<ヒドロクロロチアジド:チアジド系の利尿薬?>
1959年から販売されています。作用機序は、腎でのナトリウムの再吸収を抑制し、体内のナトリウムと水分の排泄を促進することにより、循環血液量が減少します。長期的には末梢血管抵抗が低下し、降圧作用を示すと考えられています。


<もうすでに合剤は、発売されている>
テルミサルタンを含有する配合剤として、ミコンビ配合錠(テルミサルタン/ヒドロクロロチアジド配合錠):ARB製剤+利尿剤 と ミカムロ配合錠(テルミサルタン/アムロジピンベシル酸塩配合錠):ARB製剤+カルシウム拮抗薬が、すでに発売されています。(他の降圧剤を扱う製薬企業も発売済み。)


<思い出す合剤 発売にあたり賛否両論があったこと>
何年前か忘れましたが、当時 初めてARB製剤と利尿剤の合剤が開発され世の中に出るという時に、専門医の中から「果たして合剤は必要なのだろうか?」とういう声をお聞きしたように記憶しております。「それぞれ作用機序の違う薬剤を一定量で合わせて良いのだろうか?患者さんの症状に合わせて、利尿剤の増減をするべきではないのか?」
その合剤が、発売されてからARB製剤とカルシウム拮抗薬の合剤が発売され、更に今回利尿剤も合わせるというのですからすごいお話ですね。」


<高血圧治療ガイドライン 2014>
2 剤の併用として ARB製剤と カルシウム拮抗薬又は利尿薬、ACE阻害薬と カルシウム拮抗薬又は利尿薬、あるいは カルシウム拮抗薬と利尿薬を推奨しています。
また、2 剤で十分な降圧が得られない場合、ARB あるいは ACE 阻害薬と カルシウム拮抗薬、利尿薬の3種類の薬剤の併用を推奨しています。
併用療法が推奨されている一方で、服薬錠数が増えることで患者のアドヒアランスが低下し、血圧コントロール不良とともに心血管病の発生が増加することが報告されています。
この点が現在の高血圧症治療の問題点となっています。


<余談ですが、「コンプライアンス」「アドヒアランス」?>
近年, 内服遵守に対する用語は コンプライアンス:compliance からアドヒアランス:adherenceに変わりつつあります。「コンプライアンス」は医師の指示による服薬管理の意味合いで用いられていますが, 「アドヒアランス」は患者の理解, 意志決定, 治療協力に基づく内服遵守ということです。治療は医師の指示に従うという考えから, 患者との相互理解のもとに行っていくものであるという考えに変化してきたことが, 内服遵守における「コンプライアンス」から「アドヒアランス」という概念の変化につながっていると考えられています。さまざまな要因によって「アドヒアランス」は低下し, それによって病状の悪化をもたらすだけでなく、治療計画にも影響し、医師と患者間の信頼関係を損なうことにもなるのです。十分なインフォームドコンセントにより情報を共有すること 患者が方向性を選択できるような治療を行うことがアドヒアランス向上にとって不可欠と言えると思います。


<注意>
ミカトリオ配合錠は2成分で十分な効果が得られていない場合の選択肢という位置付けですが、厚労省の新薬審議会で「3成分を配合する意義をもっと調べた方がよい」などとする意見が出ているのも事実です。
ガイドラインでは血圧コントロール不良の患者さんには3種類の薬剤の併用を推奨していますが、実臨床の治療では薬剤を増やすこともあれば、減らすこともあります。例えば、冬場は血圧が上がりやすいので3剤併用を行なうが、暖かくなってくると2剤併用に減らしていくといった、いわゆる、さじ加減でコントロールされているものです。3成分配合剤を飲み始めてしまうと、なかなか減らしにくくなってしまう懸念があります。ですから、この薬剤には投与=服用の縛りがあるのでしょう。

 

また、次回のトピックスを楽しみにしていてください。

作成 千川

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