エーザイ アルツハイマー病薬「E2609」 米でファストトラック指定

こんにちは今日の調子はいかがですか。
今日は エーザイ アルツハイマー病薬「E2609」 米でファストトラック指定 日本はP3入り協議中 の記事と ファストトラック指定  についてお話したいと思います。


エーザイは11月18日、次世代の経口アルツハイマー病治療薬として開発中の「E2609」が米FDAからファストトラック指定を受けたと発表した。ファストトラックは、重篤な疾患に対する新たな治療法やアンメットメディカルニーズを満たす可能性のある新薬についてFDAとの協議機会が増え、開発から審査までの迅速化を目的とするもの。臨床試験の結果次第で、承認申請時に優先審査に指定される可能性がある。

米国で早期アルツハイマー病を対象としたフェーズ3(P3)試験を実施している。日本はP1を終え、現在、当局とこのP3試験に日本も参加することなどを協議中。エーザイとしては16年度中に日本もP3入りすることを目指す。そして2020年度中に試験の主要評価項目に対する結果などトップラインデータを得たいとしている。

E2609は、アルツハイマー病との関与が指摘されるタンパク質Aβについて、BACEという酵素を阻害することで脳内での凝集を減少させ、病態の進行を抑制する疾患修飾作用が期待されているBACE(βサイト切断酵素)阻害薬。エーザイが創製し、米バイオジェンと共同開発している。

2016年11月21日 ミクスOnline から

 

記事中にもありますように、MRの皆さんは既にご存知かと思いますが、米でのファストトラック指定についてや、その問題を通して、日本の今後の課題についても耳学問としてご紹介いたします。

ファストトラック(Fast Track)とは?
ファストトラックとは、画期的な新薬について優先審査制度の別称で、完治が難しい疾患である癌やエイズや生活習慣病(糖尿病等)のような必要性の高い新薬の審査を優先的に行う制度です。アメリカでは1980年代後半頃から、医薬品の必要度に応じて審査の優先度を変更するようになったが、日本でファストトラックが導入されたのは1993年の薬事法改正以降です。
日本でファストトラックが適用される製品は、稀少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)と医療用具であります。
ファストトラックが適用される場合、国内で治験を開始すると同時に、欧米で承認済みのデータを元にした審査が開始される。ファストトラックを適用することによって、治験の全フェーズを国内で行う必要が無くなり、承認までの期間を非常に短縮できる(最短4ヶ月)というメリットがあります。
ファストトラックで承認された新薬には、安全性と有効性を証明する第3相試験のデータがないため、承認後10年間にわたって市販後調査を詳しく実施するという制約があります。
ファストトラックによって、難病患者が恩恵を受けるというメリットがあり、また、大型新薬の早期市場投入によって、開発した製薬企業の競争力アップが見込めます。日本の製薬企業が、研究開発資金が豊富で新薬開発力のある、欧米の巨大製薬企業に対抗する方法として期待されています。
米国FDAでは既に同様の制度が導入されており、毎年約30件が指定されているとのことで、厚生労働省は、「ファストトラック」で、現行で5-7年かかる臨床試験期間を最大2年間短縮することを目指しています。
しかし、米国の監査機関であるGAOがFDAは承認を早めた医薬品の承認後モニターに失敗しているとも指摘しています。


米国FDAには、4つの承認を早めるプログラムがあります。優先審査、ファストトラック指定、迅速承認、画期的療法指定の4つです。新薬の約4分の1はこれらのプログラムの1つないしそれ以上を適用して承認されています。しかし、FDAはそれらの追跡を正しく行っていないと、米国議会の政府監査機関GAO(政府説明責任オフィス)のレポートが述べている。少数例または短期間の臨床試験で承認された医薬品がこのような状況にあることは、患者に多くのリスクをもたらすと指摘されています。


GAOレポートよると、米国FDAは迅速承認プログラムの1つを通過した後の市場に出た薬剤の追跡が適切にできていないといわれています。迅速審査の間に特定された潜在的な安全の問題については一般人口でのモニタリングが計画されているが、追跡されているのは半分にも達していません。当局が方針を変更した年以降、FDAスタッフのデータ入力負担は大きくなり、新しく追跡された安全問題のデータベースへの入力数は3分の2まで落ちています。FDAが企業に実施を要求していた市販後調査は、半分以下しか期限までに終わっていず、多くがまだ始まってもいません。その中心的理由の1つに情報技術の問題があります。企業の市販後調査のデータは、手入力しなければならず、500以上の調査が提出されているが未処理のままで検討されておりません。そのためFDAはデータベース化によって安全性問題を追跡することを放棄し、他の手段で市販後の問題を同定しようとしています。


新しく承認された薬のおよそ4分の1が、FDAの4つの迅速承認プログラム-優先審査、ファストトラック指定、迅速承認、画期的療法指定のうちの1つかそれ以上のプログラムに承認されています。新成分のうちファストトラック指定の割合は60%にものぼります。FDAは迅速承認された薬の追跡について、標準のプロセスによる承認薬よりも詳細な追跡を何らしようとしていません。この迅速承認のプログラムが、開発の過程で、より少ない、短期間の、小規模の臨床試験を用いることを特別に許可していることから、GAOレポートはこれを争点としています。

米国では、FDAが薬剤をすばやく市場に出す際に、真に安全で効果的であることを確実にするための基礎的な資源とリーダーシップを欠いている。より少ない、短期間、小規模の臨床試験で可とするならば、安全性問題の十分な追跡と、市販後調査のレビューは絶対に重要であると言われています。


米国での新薬の承認を早める4つのプログラムとは:

1)ファストトラック指定:
重症の状態を治療し、医療ニーズが満たされていない領域の薬剤の開発を促進し迅速に審査するためにデザインされたプロセスで、開発計画や承認に必要なデータ収集、評価するバイオマーカーなどについて、FDAと頻回の相談などを通して開発から審査準備を支援します。ファストトラック薬指定は製薬企業からの要求にもとづきFDAが指定の要件を満たすのかどうかを60日以内に判断します。

2)画期的療法指定:
重症疾患の治療を意図した薬剤であって、予備の臨床的証拠において、臨床的に意味のあるエンドポイントを、既存治療を越えて改善する薬剤を、すばやく開発し審査するようデザインされたプロセスです。

3)迅速承認:
新薬の試験には、その薬剤が患者の生存や感覚・機能に対して実際に本当の効果を表すのかどうかを知るのに多年を要します。臨床的に意味のある治療に対する陽性治療効果は「臨床的便益」として知られるが、薬剤の有効性の傾向を測定するのに期間が長引く可能性があることから、1992年にFDAは迅速審査の制度を制定した。医療ニーズが満たされていない領域の重症状態に用いる薬剤について、代理エンドポイントに基づいて承認することを許容したことで、FDAはこれらの薬剤をより早く承認することができます。

4)優先審査:
米国で市販される各薬剤はFDAの詳細な審査を受けなければなりません。1992年に、PDUFA(処方薬ユーザー法)のもとFDAは薬剤の審査時間を改善する2層のシステム~標準審査と優先審査を創設しました。優先審査指定は、標準審査が10ヶ月かかるのに対して6ヶ月以内に適用できるようアクションをとることです。優先審査指定は、もし適用された場合にその薬剤が安全性または重症状態の治療・診断・予防の有効性を向上する標準的な治療と比較して、全体的な注意事項や評価のための資源を指定するプロセスであります。


日本でもこれにならってさきがけ審査指定制度が2014年に導入された。2015年に6品目(シロリムス;結節性硬化症に伴う血管線維腫、NS-065/NCNP-01;デュシェンヌ型キンジストロフィー、S-033188;A型またはB型インフルエンザウィルス感染症、BCX7353;遺伝性血管浮腫の患者を対象とした血管性浮腫の発作の管理、ASP2215;初回再発又は治療抵抗性のFLT3遺伝子変異要請急性骨髄性白血病、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え);治癒切除不能な進行・再発の胃癌)が試行的なとりくみとして指定された。他国との競争において、より早く市場に出すことを優先して、真の臨床的便益の判断、安全性の確認が軽視されてはなりません。日本でも迅速承認薬への対応は引き続き注意して見ていく必要がある
と思います。


今後のMR活動のお役にたちましたでしょうか。
また、明日のトピックスを楽しみにしていてください。


作成 森

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