PD-1強陽性進行非小細胞肺がん一次治療適応の早期承認とコンパニオン診断

こんにちは今日の調子はいかがですか。
今日は 日本肺癌学会 がん免疫療法薬キイトルーダ、PD-1強陽性進行非小細胞肺がん一次治療適応の早期承認を の記事紹介と 記事内にあった コンパニオン診断についてお話したいと思います。

 

日本肺癌学会は10月25日、がん免疫療法薬の抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(一般名、製品名キイトルーダ)のPD-1強陽性進行非小細胞肺がんの一次治療適応の早期承認を求める要望書を、塩崎恭久厚労相に提出したと同学会ホームページ上で明らかにした。提出は同日付。要望書では、日本人40例を含む国際共同フェーズ3試験「KEYNOTE-024試験」の結果を受けて、「その一次治療において現在の標準治療を大幅に上回る治療成績が得られたことはまさに画期的」とし、「肺がん診療に携わる者としては一刻も早くこの薬剤を日本の肺がん患者さんに提供したいと強く希望する」としている。

要望書は日本肺がん患者連絡会との連名で提出した。同連絡会は▽北海道肺がん患者と家族の会▽秋田肺がんネットワーク「あけびの会」▽特定非営利活動法人肺がん患者の会ワンステップ▽マスカットクラブ▽三重 肺がん患者の会▽神戸肺がん患者会 肺ゆう会で構成する。

■コンパニオン診断キットも同様に早期承認を

KEYNOTE-024試験の結果は10月7日~11日にデンマークのコペンハーゲンで開催された欧州臨床腫瘍学会で発表された。同試験は進行非小細胞肺がん患者(EGFR/ALK陽性患者を除く)の一次治療を対象としたもので、PD-L1強陽性の患者305例(日本人40例含む)においてペムブロリズマブ単剤とプラチナ併用療法で比較検討した。

その結果、主要評価項目の無増悪生存期間(PFS)中央値はプラチナ併用療法群6.0か月に対してペムブロリズマブ群が10.3か月と有意な延長を確認。ハザード比は0.50(95%信頼区間0.37-0.68、P<0.001)だった。副次的評価項目の全生存期間(OS)でもハザード比は0.60(95%信頼区間0.41-0.89、P<0.0050)と有意な延長が認められ、要望書ではこの副次的評価項目の結果を「特筆すべき」ことと指摘している。

そして、「プラチナ併用療法群の患者も病勢進行後にはペムブロリズマブの使用が許容されており、それでもOS延長効果が認められたということは、早期にペムブロリズマブ治療を開始することの重要性を示唆する」としている。さらに、この試験結果を受けて世界的に用いられている肺がんの診療ガイドライン「NCCNガイドラインversion1.2017」(16年10月14日発行)で早くもPD-L1強陽性、EGFR/ALK陰性非小細胞肺がんの一次治療でペムブロリズマブだけがカテゴリー1として推奨されていることも紹介しながら、学術的見地並びに人道的見地から早期承認を強く求めた。

また、「適切な患者選択のため、PD-L1のコンパニオン診断キットであるDAKO社の22C3抗体についても同様に早期承認をお願いする」とも求めた。先行類薬のニボルマブ(製品名オプジーボ)の使用経験から従来の抗がん剤では経験しない免疫関連の重篤な副作用を起こすことも「医療現場では浸透してきている」とし、「ペムブロリズマブ一次治療への承認の暁には、より一層の注意喚起をしていく所存」とも記載した。

ペムブロリズマブは日本で悪性黒色腫の適応で9月に承認され、現在、薬価収載の手続き中。また、2月には二次治療以降のPD-L1陽性非小細胞肺がん患者に対して標準治療ドセタキセルに対する優越性を示したKEYNOTE-010試験データをもとに承認申請され、こちらは現在審査中となっている。

2016年10月26日 ミクスOnline から

 

最近、がん免疫療法薬の抗PD-1抗体医薬品について話題になっていますが、それと同時に適切な患者者を診断するために、PD-L1の「コンパニオン診断」についても確認してみたいと思います。

コンパニオン診断とは
コンパニオン診断とは、医薬品の効果や副作用を投薬前に予測するために行なわれる臨床検査のことで、薬剤に対する患者個人の反応性を治療前に検査することで、個別化医療(もしくはオーダーメイド医療)を推進するために用いられるため、通常の臨床検査とは区別されています。コンパニオン診断では、薬剤標的となるタンパク質や薬剤代謝酵素をコードする遺伝子の変異や発現量を調べることで、特定医薬品の有効性や副作用発現の個人差を把握し、医師による投薬妥当性や投薬量決定を補助する役目を持っています。

FDAによるガイドラインでは
2011年7月14日にアメリカ食品医薬品局(FDA)は「試験管内コンパニオン診断機器」(”In vitro companion diagnostic devices”)に関するドラフトガイドラインが発表されました。このガイドラインでは、新規に開発される医薬品は、薬効や副作用を投薬前に予測するためのコンパニオン診断法も同時に開発し、承認を受けることが推奨されています。FDAはドラフトガイドラインに対する意見を勘案し、最終版ガイドラインを発表するとしています。

EMAによるガイドラインでは
2010年6月24日および2011年6月9日の2回にわたり、欧州医薬品庁(EMA)はコンパニオン診断に関するドラフトガイドラインを発表しました。欧州ガイドラインでは、ゲノム薬理学によるバイオマーカーおよび診断法の医薬開発への導入についての内容となっており、米国や日本では診断薬も規制当局の承認を得る必要がありますが、欧州ではCEマーク取得による基準適合が求められるだけであるため、薬事上の規制要件については触れられておりません。

承認された例
・薬効予測診断による患者層別化
がん分子標的薬であるゲフィチニブ(商品名イレッサ)は、上皮成長因子受容体 (EGFR)のチロシンキナーゼに対する選択的阻害活性を持ち、非小細胞肺がんの治療に用いられています。このがんにはゲフィチニブ感受性変異があることが知られており、感受性変異を持つ非小細胞肺がんで高い治療効果が見られることが明らかとなっています。これに伴い、2011年11月25日のイレッサ添付文書改訂にて「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌」と適応症が改められ、がん組織の投与前遺伝子診断が必要となりました。

・副作用予測診断による患者層別化
肺がんや転移性大腸がんなどの治療に用いられるイリノテカン(商品名カンプト、トポテシン)は投薬後に加水分解されて活性型(SN-38)となり抗腫瘍効果を示しています。しかし、ときに重篤な好中球減少の副作用を伴い、この副作用は、SN-38の代謝酵素をコードするUGT1A1遺伝子の変異と関連することが知られており、この遺伝子の投薬前遺伝子診断が必須とされています。診断薬は、UGT1A1 遺伝子診断キット(商品名インベーダーUGT1A1 アッセイ)として販売されています。

 

医療において現在行なわれている臨床検査は、患者がどのような疾病に罹患しているかを調べるために行なわれております。医師は検査値を参考にして患者の病名を決定し、適切な治療を施していますが、特に投薬による治療の場合、医薬品の選択は医師の経験や医学文献による知識をもとに行なわれているため、このような場合は、医師は投薬後の経過観察により治療効果や副作用の有無を把握しなければならないことも多くあります。
コンパニオン診断は、このような薬剤効果や副作用の患者個人差を検査により予測することで、最適な投薬を補助することを目的として実施されております。検査法に制限はなく、遺伝子診断、遺伝子発現検査、タンパク質や代謝物質などの血液成分検査、尿検査、組織検査、画像検査(MRIなど)が用いられます。
現在実用化されているコンパニオン診断は、抗がん剤(分子標的薬)の薬効や副作用予測を遺伝子変異や発現レベルを検査することで予測する手法ですので、今回のPD-L1のコンパニオン診断キットも早期承認をしていだくことで、今後のがん分野の治療が容易になることが期待されています。

 


お役にたちましたでしょうか。
また、明日のトピックスを楽しみにしていてください。

作成 森

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