コラム

武田薬品工業、アステラス製薬、第一三共、エーザイの上位4社を集計。このうち特殊要因によって利益が大幅に変動したのが2社。武田薬品は糖尿病治療薬「アクトス」の訴訟関連費用3241億円を引当計上したため、上場以来初の最終赤字を記録した。
 第一三共は08年に買収したランバクシー・ラボラトリーズの売却に関わる「合併差益」が2787億円発生し、純利益は3221億円に膨れあがった。しかし、この要因を除くと30%を超える減益となる。導出した抗がん剤「ゼルボラフ」の営業権に対する減損損失350億円を計上するなどで、営業利益を圧迫した。
 赤字となった武田薬品は163月期に営業利益段階で1050億円を計画する。大幅増益だった第一三共も1000億円でほぼ同額だ。ただ、いずれも2期前の水準には届かず、継続事業レベルでの収益性は上がってこない。営業利益率は武田薬品が5.8%で、0307年に5年連続して30%を超えたころとは隔世の感がある。第一三共の10.9%も業界平均(13.1%=143月期、25社)を下回る。
 一過性の要因がなかった2社は、明暗がくっきり分かれた。アステラスは売上収益が過去最高を更新。垂直立ち上げに成功した抗がん剤「イクスタンジ」が一気にブロックバスターとなり、グローバル売上高は前期から1.5倍の1372億円に拡大。次期はさらに67.2%増の2294億円まで伸ばす。同剤の急成長で、がんフランチャイズは移植や泌尿器を抑え領域別でトップに躍り出た。次期予想はイクスタンジや過活動膀胱治療剤が寄与して営業利益が28.2%増の2380億円と、大塚ホールディングス(決算期を12月に変更)を抜いてトップ。
 エーザイはグローバルブランドが振るわない。抗がん剤「ハラヴェン」は22.6%増の353億円を売り上げたが、国内で減収となったため当初見込みの390億円に未達。抗てんかん薬「ファイコンパ」も43億円で、95億円の予想から隔たりが大きい。抗肥満薬「ベルヴィーク」は25億円から54億円に増加したが、歩みが遅く軌道に乗り切れない。結果として売上収益は期初予想の5.6%減を超える8.5%減に低迷。営業利益は530億円を計画したものの283億円と失速した。

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